相談事例39 死亡退職金の受取人を指定する行為は遺留分減殺請求の対象となるか?

相談事例39 死亡退職金の受取人を指定する行為は遺留分減殺請求の対象となるか?(豊中市在住の方)

死亡退職金の受取人を指定する行為が遺留分減殺請求の対象となる「遺贈」又は「贈与」(民法1031条)に該当するかどうか、あるいはこれが特別受益として遺留分減殺請求の対象となり得るかどうかについては、議論があります。
 
 死亡退職金は、その支給根拠が法律・条令・その他各企業の就業規則にあり、個別性が強いので、その個別の事案ごとに遺留分減殺請求の対象となるかどうかを判断せざるを得ません。

 死亡退職金の受取人を指定する行為が遺留分減殺請求の対象となる「遺贈」又は「贈与」に該当するかどうかを明確に判断した判例は見当たりません。

また、死亡退職金は、原則として遺族(受取人)固有の権利と考えられており、遺産には含まれませんが、死亡退職金の受領が特別受益に当たるかどうかについては積極・消極の両方の見解があります。
 
学説上は特別受益に該当しないというのが通説ですが、裁判例では、特別受益に該当するとしたものと該当しないとしたものがあり、見解が分かれています。
 

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大阪千里法律事務所 寺尾 浩(てらお ひろし)
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大阪千里法律事務所、代表弁護士の寺尾浩と申します。当事務所では、豊中市・吹田市・箕面市を中心に、多くの相続問題を多く取り扱っております。依頼者の想いを十分にお聞きし、その想いを実現するために徹底した調査を行い、 専門的知識・経験豊富な弁護士が、依頼者の想いが最も反映された解決案を提示し、 その実現のために、全力を尽くします。 |当事務所の弁護士紹介はこちら